STORY.№1:セクハラ上司と彼女の逆襲

ある晴れた月曜日の朝、私は新しい職場に足を踏み入れた。
期待と不安が入り混じる中、周囲の同僚たちが笑顔で挨拶を交わす姿を見て、少し安心した。
だが、その安心は長くは続かなかった。
私の上司、田中(仮名)部長は、噂通りの「セクハラスケベ上司」だったのだ。

田中(仮名)部長は、見た目は中年のオジサンだが、妙に若作りをしていて、いつもピンクのシャツに派手なネクタイを締めている。
彼の目は、まるで獲物を狙う猛禽類のように、女性パート社員の体をじろじろと見つめていた。
最初は気のせいだと思ったが、次第にその視線が気になり始めた。

ある日、女性パート社員が資料を整理していると、田中(仮名)部長が突然後ろから近づいてきた。
「おお、君は本当に良いケツをしているね。こんなに素敵なケツを見せてくれるなんて、仕事が楽しくなるよ」と言いながら、彼女のお尻に手を置いてきた。彼女は驚きと不快感で一瞬固まったが、すぐにその手を振り払った。

「田中(仮名)部長、仕事に集中しましょう!」と冷静に言ったが、彼はまるで気に留めない様子で、ニヤニヤと笑っていた。
これが始まりだった。
毎日のように、彼は彼女に対して妙な褒め言葉を投げかけたり、仕事とは無関係な話を持ちかけたりしてきた。

ある日、彼女は同僚の佐藤(仮名)さんと一緒にランチを取っていた。
彼女も田中(仮名)部長のセクハラに悩まされていることを打ち明けてくれた。
「私も最近、部長から変なことを言われて困ってるの。どうにかならないかな?」と、彼女はため息をついた。

その瞬間、彼女はあるアイデアを思いついた。
彼女たちは「セクハラ撃退作戦」を立てることにした。
まずは、田中(仮名)部長が私たちに対してセクハラをするたびに、彼の言動を録音することにした。
スマートフォンのボイスレコーダー機能を使い、証拠を集めることにしたのだ。

数週間後、彼女たちは録音したデータを集め、セクハラの証拠を揃えた。
そして、ある日の午後、彼女たちは決行することにした。
田中(仮名)部長がオフィスにいるときに、彼を呼び出すことにしたのだ。

「田中(仮名)部長、少しお話ししたいことがあります」と言いながら、彼女たちは彼のオフィスに入った。
彼はいつものようにニヤニヤしながら椅子に座っていた。

「何かな?君たちの美しさについてでも語り合うのかい?」と、田中(仮名)部長は冗談めかして言った。

「実は、私たちはあなたのセクハラ行為について、証拠を集めました」と、彼女は毅然とした態度で言った。
彼の表情が一瞬で変わり、驚愕の色を浮かべた。

「な、何を言っているんだ?そんなことはないだろう!」と、彼は焦り始めた。

「これがその証拠です」と、私はスマートフォンを取り出し、録音した音声を再生した。
彼のセクハラ発言が次々と流れ出し、オフィスの空気が一変した。後に周囲の同僚たちにも広まり、田中(仮名)部長の言動に驚愕していた。

「これがあなたの本当の姿です。私たちはこの件を上司に報告します」と、彼女は宣言した。
田中(仮名)部長は青ざめ、言葉を失った。

結局、彼女たちは人事部にこの件を報告し、田中(仮名)部長は厳重注意を受けることになった。
彼はその後、社内での立場を失い、私たちの職場から姿を消した。

彼女たちの「セクハラ撃退作戦」は成功した。
田中(仮名)部長のセクハラから解放された彼女たちではあったが、後に退職していった。
大切なことは、彼女たちが声を上げることで、自分たちの権利を守ることができたのだが、セクハラに対する嫌悪感だったりトラウマは残ってしまったようだ。

その後、私は同僚たちと共に、職場でのセクハラ防止についてのセミナーを企画し、より良い職場環境を作るために活動を続けた。
セクハラは決して許されるものではないと、私たちは声を大にして伝えていくことにしたのだ。

その後に私も退職という道を選んだ。
私たちの職場は少しずつ変わっていき、セクハラ上司の影を振り払った職場は、明るい未来に向かって歩き出していれば良いのだが…

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