STORY.№5:超体育会系スーパーマーケットの青果売り場での奮闘記

私が例のスーパーマーケットに就職したのは、特に理由はなかった。地元で有名なスーパーで、たまたま受けてたまたま受かっただけ。
実際に入社して分かったことだが、超体育会系の古い文化を持つスーパーだった。
私は特に力を入れている青果売り場に配属された。
新鮮な野菜や果物に囲まれた生活は、まるで夢のようだと入社前は思った。しかし、その夢はすぐに悪夢に変わった。

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私の上司は、年下の「若手社員」だった。
彼は体育会系のノリを全開にしていて、まるで自分が青果売り場の王様であるかのように振る舞っていた。
彼の口から出る言葉は、まるで青果売り場の果物のように新鮮だったが、内容は非常に腐っていた。

「おい、何やってんだ!そのトマト、もっと早く並べろよ!」
「お前、野菜の扱い方も知らないのか?それじゃあ、売れねぇだろ!」

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毎日、彼の暴言が私の耳に響いた。
最初は「頑張ろう」と思っていたが、次第にその言葉が心に刺さり、やる気を奪っていった。
青果売り場は、色とりどりの果物や野菜が並ぶ明るい場所のはずなのに、私の心はどんどん暗くなっていった。

かなり年上の他の平社員に対しても礼儀もない容赦もない汚い言葉が浴びせられていた。

そんなある日、私は思い切って本部の教育係に言ってみた。
「もう少し優しくしてもらえませんか?」すると、彼は笑いながらこう返した。
「優しさは甘えだ!お前はもっと強くならなきゃダメだ!怒られるのは原因がある!」と聞く耳持たず。

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その瞬間、私は心の中で「何を言ってるんだ、この人は」と叫んだ。
私の配属先がまともでないなら本部まで腐っている?
いや、組織が腐っている。
強くなるために、毎日彼の暴言に耐えなければならないのか?
それとも、青果売り場での仕事は、ただの耐久レースなのか?
私の心の中で葛藤が始まった。

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そんな中、ある日、私は入荷したてのキウイフルーツを床に落として何個かダメにしてしまった。
すると、彼はすぐさまやってきて、チッ!と舌打ちした後、「何してんだよ!」と怒鳴った。
周りの同僚たちが私を心配そうに見つめる中、私は恥ずかしさと悔しさでいっぱいになった。

その日、帰宅する道すがら、私は自分の人生を振り返った。
こんな職場で続けられるわけがない。
心が折れそうになりながらも、私は決意した。
絶対にここを辞めてやると。

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そして、1年が経った。
毎日、彼の暴言に耐え、時には涙を流しながらも、なんとか仕事を続けてきた。
しかし、心の中では「もう無理だ」と思っていた。
ある晩、私は決心した。「明日、辞める」と。

翌朝、青果売り場に向かう途中、心臓がバクバクしていた。
上司がまた暴言を吐くのかと思うと、恐怖でいっぱいだった。
しかし、私は自分の決意を胸に秘めていた。

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青果売り場に着くと、いつものように彼が待ち構えていた。
「おい、遅いぞ!何やってんだ!●すぞ!」と怒鳴られたが、私は冷静に「辞めます」と告げた。
彼は一瞬驚いた顔をしたが、すぐに笑い出した。「お前、そんなことで辞めるのか?甘いな!」

その瞬間、私は彼の言葉を聞き流し、青果売り場を後にした。
心の中では、解放感が広がっていた。
もう、あの暴言に耐える必要はないのだ。

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退職後、私は新しい職場を決めていた。
今度は、優しい人たちと一緒に働ける場所をと心に決めていた。
青果売り場での経験は辛かったが、私を強くしてくれた。
これからは、自分に合った環境で、心地よく働いていきたいと思う。

超体育会系のスーパーマーケットでの1年は、私にとって大きな試練だった。
しかし、その試練を乗り越えたことで、私は自分の価値を見つけることができた。
これからの人生、どんな困難が待ち受けていても、私はもう逃げない。
自分の道を、自分のペースで歩んでいくのだ。
ただ、実在する当スーパーは潰れてほしいと密かに思っている。

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